なぜ韓進海運を潰したのか分からない

昨年、韓進海運破綻の一報を聞いたとき、私は違和感を感じました。

「この規模の会社になると簡単に倒産させてはいけないのでは?」

その後チェスンシルの問題が明らかになるにつれ、占いで「韓進を潰せ」と言われたのだろうかと妙に納得。実際のところはよく分かりませんが。

国民の税金を使った企業救済の歴史

「そんなやり方があるんや…」

住専の支援のために7000億円の税金が使われると決まったときのことです。

かなり昔の話ですが、このときの国会は相当紛糾していたと記憶しています。

しかしその後の銀行救済で使われた公的資金、総額12兆円に較べると住専問題はまだ可愛らしいものでした。

アメリカでもリーマンショック後、同じようなことが起こります。

リーマンブラザーズが倒産するのを黙って見ておきながら、アメリカ全体の金融危機が顕在化すると、連邦政府は慌て出します。

あれほど日本の政策を馬鹿にしておきながら、やったことは日本と同じ公的資金の投入。

しかも規模が凄い。為替レートの問題もありますがザックリ70兆円もの公的資金が投じられました。

金融機関と事業会社とでは社会に対する影響が全く違うという考え方もあります。

確かに金融インフラそのものが崩壊したら何が起こるか想像が付きません。

しかし日本は事業会社、しかも韓進海運と同じく運輸業を営む企業を倒産から救っています。

民主党政権唯一の功績とも言われているJAL救済です。


当時のJALの負債総額は2兆3000億円。

しかし支援機構を通じて投下した資金は3000億円に過ぎません。

負債の反対側には資産がありますし、返済期限が数年後の借入金であれば今すぐに払う必要はないので、急場を凌ぐための資金は負債総額よりも少なくて済んだのでしょう。

それまで発行されていた株券は一旦紙くずにしたので、当時の株主は大損失を被りました。

さらに銀行等を中心に債権放棄をさせたので、取引先も資金の一部が回収不能となっています。

しかし重要なのはJAL救済の際フライトが止まったりしなかったこと。

国が責任をもって関与し損害を最小化したことで、日本に対する信用を失わずに済みました。

韓進海運の場合

韓進海運の負債総額を調べてみましたが、ちょっとこれがよく分からない。

2016年末現在で3500億円という記事もあれば、突然の破綻後に積み上がった費用・違約金のせいで、それを遥かに上回る債務を負っているという記事もあります。

この違約金が厄介で、ちょっとでも請求できる可能性がある取引先は、破産手続の中で自分達の取り分を請求してくると思います。

と言いますか、請求しないとそれぞれの会社の株主から「なぜ請求しないんだ!」と訴えられる可能性もありますからね。

おそらく負債総額が確定するのは相当先のことでしょう。
守るべきは企業ではなく国に対する信用
負債総額がいくらであったかは分かりませんが、韓国政府が支援できない額ではなかったはずです。

「全て経営者が悪い」と言うのは簡単ですが、この規模になると信用を失うのは国です。

一度失った信用を取り戻すのに時間がかかるのは、企業であっても国であっても同じ。 


今回の破綻劇を見ていると、情緒によって国家が運営されているようにしか感じられませんでした。

韓国という国は、既に国家として機能しなくなっているのかもしれません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です