ラオスのダム決壊事故を、The Economistはどう伝えたか?

日本では全くと言っていいほど報道されませんが、ラオスで建設中のダムが決壊し、多くの死者・行方不明者が出ています。洪水で家を失った人も数千人に及ぶとか。

施工業者が韓国企業だったということで嫌韓サイトが騒がしく、実際そういったサイトのおかげで私はダムの構造がいくつもあることを学びました。

しかし日本以外の国で、この事故はどう取り上げられているのでしょうか?

現在発売中のThe Economist(July 28th – August 3rd 2018版)で、早速この事故に関する事故が掲載されていました。

ラオスにおける情報統制について

その前に触れておかなければならないこととして、ラオス政府は外国メディアの取材を相当制限しています。

元々ラオスは頭にドが付くような社会主義国家ですので、政府に都合の悪いことを取材させないのは常套手段なのでしょう。

しかし今回の事故でラオス政府に非がなければ、堂々と取材を受け入れればいいだけのことです。

まず、このダムは手抜き工事であったと噂されています。それだけなら施工業者の責任ですが、手抜き工事のことを政府関係者が知っていたのに、賄賂をもらって目をつぶっていたとなると、政府の責任も問われます。

また、施工業者であるSKエンジニアリングがダム決壊の可能性を報告した後、住民に対して避難を命じるのが遅れたということであれば、これも政府の対応が問われる事態です。

ダムの決壊は今回が初めてではなかった

ここでThe Economistは、ラオス政府が言葉を濁す別の理由を指摘しました。ダムの決壊はこれが初めてではないということです。

This week’s flood is not the first to be caused by such a collapse.

(ダムの決壊によって洪水が起こったのは今週が初めてではない。)

そもそもラオスは多数のダムを建設することで発電を行い、近隣の東南アジア諸国に電気を売っています。

しかしそれによって、移動性の淡水魚の産卵を妨げたり、栄養豊かな土が下流(すわなちヴェトナム)に流れるのを阻害したりといった問題も発生していました。

1回目の事故では幸運にも死者はいなかったそうです。しかし今回の事故では多大な被害をもたらし、情報統制をしたとは言え、多くの情報が世界に伝わりました。

単に工事が手抜きであったかどうかという問題を超えて、国の方針が他国から非難される可能性に、ラオスは直面していると言えます。

被害に関する続報が待たれます。

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