【NY5番街】強盗団とのコールド・ウォー

海外で働いていると、とにかくメールの量が多い。

しかも時差があるので引っ切りなしに届きます。

寝ている間に日本から届くメールだけでなく、東海岸と西海岸の3時間の時差の影響もあり。

朝、出勤すると3桁のメールが未読で上がってくるのは通常運転でした。

ハッキリ言って一つ一つは見ていられません。

重要でないメール、自分が対応する必要のないメールをいかに消すかが勝負。

けど、全編英文のメールってぱっと見で重要かどうかが分からないんですよね。

慣れの問題かもしれませんが、やはり漢字はバーンと目に飛び込んできます。

店舗から深刻な内容のメールが届く

その日も朝からガシガシメールを消していたんですが、店舗からの一通のメールを見て手が止まりました。ちなみに全て英文です。

「店舗が強盗団に狙われています!」

これを見たときは「またえらいおおげさな」と思いましたが、丁度その日は営業担当の駐在員がいなかったので、店舗まで行ってみることにしました。

店に行って驚きました。店長の顔が暗い。この時点で来て良かったと思いました。

詳しく話を聞くと、以下のようなことが分かりました。

・店舗の中に明らかにカスタマーではない一団がいる。
・彼らはガードマンの数を数えていた。
・前の道路を挟んだ向かい側のバス停で、ずっと店舗を観察している。

「これはホンモノや!」

ニューヨークの強盗団からお店を守る4箇条

しかし一体どのように対応すればいいのか。悩んだ末に以下の指示を出しました。

1. 挨拶の徹底

まずは強盗団とおぼしき人物が入店したときでも、ほかのカスタマーと区別せずきちんと挨拶するように指示しました。

挨拶は日系ブランドの十八番。ガードマンにもやってもらうのもありです。

これは銀行勤務時代に上司から教えられたこと。

銀行強盗を考えている人間が店舗に来ても、店員から挨拶をされると踏みとどまることがあるそうです。

挨拶=あなたのことを識別しましたよ、という意味になるから。

しかしこのようなウェットな方法が果たして外国の強盗団に通じるのかどうか…

2. ガードマンに拳銃所持を認める

この店舗ではガードマンを雇っていましたが、拳銃は所持していませんでした。

アメリカでも拳銃を常備しているガードマンはあんまり見ないかな。

さすがに普通のお店で拳銃がチラチラしているのは物々しすぎるということもありますし、拳銃所持のガードマンは単価が高いというのもあります。

しかしここは安全を金で買うべきタイミングでしょう。

常備とは言わなくても、時々は拳銃を所持してもらうことで、強盗団に対して「不確定要素」すなわち「強盗決行日に撃たれる可能性があるよ」ということを伝える意図です。

3. ガードマンの休憩時間を毎日変える

これも上述と同じ。不確定要素を作ることで強盗決行を躊躇させる作戦です。

4. 何かあっても絶対に抵抗するな

そしてこれが一番重要。店舗のスタッフは強盗に襲われると、なぜか商品を守ろうと抵抗してしまうことがあるんです。

これはアメリカに来て驚いたことの一つ。結構みんなお店や商品に対して愛着を持ってくれます。

しかし盗まれた商品の原価なんかたかが知れています。それよりも店舗スタッフが怪我を負ってしまうことの方が重大です。

強盗に遭ったら絶対に抵抗しないこと、これだけ言い残して店を後にしました。

・・・・・・・・・・

対策の効果があったのかどうかは分かりませんが、その後強盗に襲われるということはありませんでした。よかったよかった。

しかし英文であっても重要なメールは何か引っ掛かる部分があるんですね。不思議なことだなと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です